○甲賀市公文書等の管理に関する条例

令和3年7月5日

条例第10号

目次

第1章 総則(第1条―第3条)

第2章 行政文書の管理

第1節 文書の作成(第4条)

第2節 行政文書の整理等(第5条―第10条)

第3章 歴史公文書等の保存、利用等(第11条―第27条)

第4章 甲賀市公文書等管理審議会(第28条・第29条)

第5章 雑則(第30条―第33条)

付則

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、市の諸活動及び歴史的事実の記録である公文書等が、健全な民主主義の根幹を支える市民共有の知的資源として、市民が主体的に利用し得るものであることに鑑み、公文書等の基本的事項を定めること等により、行政文書の適正な管理、歴史公文書等の適切な保存及び利用等を図り、もって市政が適正かつ効率的に運営されるようにするとともに、市の有するその諸活動を現在及び将来の市民に説明する責務が全うされるようにすることを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 実施機関 市長、教育委員会、選挙管理委員会、公平委員会、監査委員、農業委員会、固定資産評価審査委員会及び議会をいう。

(2) 行政文書 実施機関の職員が職務上作成し、又は取得した文書、図面及び写真(これらを撮影したマイクロフィルムを含む。)並びに電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られた記録をいう。)であって、当該実施機関の職員が組織的に用いるものとして、当該実施機関が保有しているものをいう。ただし、次に掲げるものを除く。

 新聞、雑誌、書籍その他不特定多数の者に販売することを目的として発行されるもの

 歴史公文書等(に掲げるものを除く。)

 甲賀市図書館条例(平成16年甲賀市条例第160号)第2条に規定する図書館、甲賀市歴史民俗資料館条例(平成16年甲賀市条例第166号)第2条に規定する資料館その他これに類する市の施設において、歴史的若しくは文化的な資料又は学術研究用の資料として特別の管理がされているもの

(3) 歴史公文書等 保存期間を満了した行政文書のうちおおむね次に掲げる情報が記録された文書その他市行政の推移が歴史的に跡付けられるものとして市長が認める文書、又は法人その他の団体若しくは個人から市長に寄贈寄託された地域資料等をいう。

 市の組織及び機能並びに政策の検討過程、決定、実施及び実績に関する重要な情報

 市民の権利及び義務に関する重要な情報

 市民を取り巻く社会環境、自然環境等に関する重要な情報

 市の歴史、文化、学術、事件等に関する重要な情報

(4) 公文書等 行政文書及び歴史公文書等をいう。

(他の法令等との関係)

第3条 公文書等の管理については、法令又は他の条例に特別の定めがある場合を除くほか、この条例の定めるところによる。

第2章 行政文書の管理

第1節 文書の作成

第4条 実施機関の職員は、第1条の目的の達成に資するため、当該実施機関における経緯も含めた意思決定に至る過程並びに事務及び事業の実績を合理的に跡付け、又は検証することができるよう、処理に係る事案が軽微なものである場合を除き、文書を作成しなければならない。

第2節 行政文書の整理等

(行政文書の整理等)

第5条 実施機関の職員が行政文書を作成し、又は取得したときは、当該実施機関は、規程で定めるところにより、当該行政文書について分類し、名称を付するとともに、保存期間及び保存期間の満了する日を設定しなければならない。

2 実施機関は、能率的な事務又は事業の処理及び行政文書の適切な保存に資するよう、単独で管理することが適当であると認める行政文書を除き、適時に、相互に密接な関連を有する行政文書(保存期間を同じくすることが適当であるものに限る。)を一の集合物(以下「行政文書ファイル」という。)にまとめなければならない。

3 前項の場合において、実施機関は、規程で定めるところにより、当該行政文書ファイルについて分類し、名称を付するとともに、保存期間及び保存期間の満了する日を設定しなければならない。

4 実施機関は、第1項及び前項の規定により設定した保存期間及び保存期間の満了する日を延長することができる。

(行政文書の保存)

第6条 実施機関は、行政文書ファイル及び単独で管理している行政文書(以下「行政文書ファイル等」という。)について、当該行政文書ファイル等の保存期間(延長された場合にあっては、延長後の保存期間。以下同じ。)の満了する日までの間、その内容、時の経過、利用の状況等に応じ、適切な保存及び利用を確保するために必要な場所において、適切な記録媒体により、識別を容易にするための措置を講じた上で保存しなければならない。

(行政文書ファイル管理簿)

第7条 実施機関は、行政文書ファイル等の管理を適切に行うため、規程で定めるところにより、行政文書ファイル等の分類、名称、保存期間、保存期間の満了する日その他の必要な事項(甲賀市情報公開条例(平成16年甲賀市条例第15号。以下「情報公開条例」という。)第6条に規定する非公開情報に該当するものを除く。)を帳簿(以下「行政文書ファイル管理簿」という。)に記載しなければならない。ただし、1年未満の保存期間が設定された行政文書ファイル等については、この限りでない。

2 実施機関は、行政文書ファイル管理簿について、規程で定めるところにより、一般の閲覧に供するとともに、インターネットの利用その他の方法により公表しなければならない。

(保存期間が満了した行政文書ファイル等の取扱い)

第8条 市長は、保存期間が満了した行政文書ファイル等について、歴史公文書等に該当するものにあっては引き続き保存(市長以外の実施機関にあっては、市長への移管)を行い、それ以外のものにあっては廃棄しなければならない。

2 市長以外の実施機関は、保存期間が満了した行政文書ファイル等について、前項の規定により、市長に移管し、又は廃棄しなければならない。

3 実施機関は、前2項の規定により、保存期間が満了した行政文書ファイル等を廃棄しようとするときは、歴史公文書等に該当するか否かについて、第28条に規定する甲賀市公文書等管理審議会(以下「審議会」という。)の意見を聴かなければならない。

4 市長以外の実施機関は、第2項の規定により市長に移管する行政文書ファイル等について、第13条第1項第1号に規定する場合に該当するものとして利用の制限を行うことが適切であると認める場合には、その旨の意見を付さなければならない。

(管理状況の報告等)

第9条 市長以外の実施機関は、行政文書の管理の状況について、毎年度、市長に報告しなければならない。

2 市長は、毎年度、実施機関における行政文書の管理の状況を取りまとめ、その概要を公表しなければならない。

(行政文書管理規程)

第10条 実施機関は、行政文書の管理が第4条から前条までの規定に基づき適正に行われることを確保するため、行政文書の管理に関する定めを設けなければならない。

第3章 歴史公文書等の保存、利用等

(歴史公文書等の保存等)

第11条 市長は、歴史公文書等について、第26条の規定により廃棄されるに至る場合を除き、永久に保存しなければならない。

2 市長は、歴史公文書等について、その内容、保存状態、時の経過、利用の状況等に応じ、適切な保存及び利用を確保するために必要な場所において、適切な記録媒体により、識別を容易にするための措置を講じた上で保存しなければならない。

3 市長は、歴史公文書等に個人情報(甲賀市個人情報保護条例(平成16年甲賀市条例第16号)第2条第1号に規定する個人情報をいう。)が記録されている場合には、当該個人情報の漏えいの防止のために必要な措置を講じなければならない。

4 市長は、規則で定めるところにより、歴史公文書等の適切な保存及び利用に資するために必要な事項を記載した目録を作成し、公表しなければならない。

(歴史公文書等の利用を請求する権利)

第12条 何人も、この条例の定めるところにより、市長に対して歴史公文書等の利用の請求をすることができる。

(歴史公文書等の利用請求及びその取扱い)

第13条 市長は、その保存する歴史公文書等について第11条第4項の目録の記載に従い利用の請求があったときは、次に掲げる場合を除き、これを利用させなければならない。

(1) 当該歴史公文書等に次に掲げる情報が記録されている場合

 情報公開条例第6条第1号に規定する情報

 情報公開条例第6条第2号に規定する情報

 情報公開条例第6条第3号に規定する情報

 情報公開条例第6条第5号ア又はに規定する情報

 情報公開条例第6条第6号に規定する情報

(2) 当該歴史公文書等がその全部又は一部を一定の期間公にしないことを条件に法人その他の団体又は個人から市長に寄贈寄託されたものであって、当該期間が経過していない場合

(3) 当該歴史公文書等の原本を利用に供することにより当該原本の破損若しくはその汚損を生ずるおそれがある場合又は市長において当該原本が現に使用されている場合

2 市長は、前項の利用の請求(以下「利用請求」という。)に係る歴史公文書等が同項第1号に該当するか否かについて判断するに当たっては、当該歴史公文書等が行政文書として作成され、又は取得されてからの時の経過を考慮するとともに、当該歴史公文書等に第8条第4項の規定による意見が付されている場合には、当該意見を参酌しなければならない。

3 市長は、第1項第1号又は第2号に規定する場合であっても同項第1号又は第2号に規定する情報が記録されている部分を容易に区分して除くことができるときは、利用請求をした者(以下「利用請求者」という。)に対し、当該部分を除いた部分を利用させなければならない。ただし、当該部分を除いた部分に有意の情報が記録されていないと認められるときは、この限りでない。

(本人情報の取扱い)

第14条 市長は、前条第1項第1号イの規定にかかわらず、同号イに規定する情報により識別される特定の個人(以下この条において「本人」という。)から、当該情報が記録されている歴史公文書等について利用請求があった場合において、規則で定めるところにより本人であることを示す書類の提示又は提出があったときは、本人の生命、健康、生活又は財産を害するおそれがある情報が記録されている場合を除き、当該歴史公文書等につきこれらに規定される情報が記録されている部分についても、利用させなければならない。

(利用請求の手続)

第15条 利用請求をしようとする者は、次に掲げる事項を記載した書面を市長に提出しなければならない。

(1) 氏名又は名称及び住所又は事務所若しくは事業所の所在地並びに法人その他の団体にあってはその代表者の氏名

(2) 第11条第4項の目録に記載された当該利用請求に係る歴史公文書等の名称

(3) 前2号に掲げるもののほか、規則で定める事項

(利用請求に対する決定)

第16条 市長は、利用請求に係る歴史公文書等の全部又は一部を利用させるときは、その旨の決定をし、利用請求者に対し、その旨及び利用に関し必要な事項を書面により通知しなければならない。この場合において、当該決定が利用請求に係る歴史公文書等の一部を利用させる旨のものであるときは、併せてその理由を通知しなければならない。

2 市長は、利用請求に係る歴史公文書等の全部を利用させないときは、その旨の決定をし、利用請求者に対し、その旨及びその理由を書面により通知しなければならない。

(利用決定等の期限)

第17条 前条第1項又は第2項の決定(以下「利用決定等」という。)は、利用請求があった日から起算して30日以内にしなければならない。

2 前項の規定にかかわらず、市長は、事務処理上の困難その他正当な理由があるときは、同項に規定する期間を30日以内に限り延長することができる。この場合において、市長は、利用請求者に対し、遅滞なく延長後の期間及び延長の理由を書面により通知しなければならない。

(利用決定等の期限の特例)

第18条 利用請求に係る歴史公文書等が著しく大量であるため利用請求があった日から起算して60日以内にその全てについて利用決定等をすることにより事務の遂行に著しい支障が生ずるおそれがある場合には、前条の規定にかかわらず、市長は、利用請求に係る歴史公文書等のうちの相当の部分につき当該期間内に利用決定等をし、残りの歴史公文書等については相当の期間内に利用決定等を行うものとする。この場合において、市長は、同条第1項に規定する期間内に、利用請求者に対し、次に掲げる事項を書面により通知しなければならない。

(1) この条の規定を適用する旨及びその理由

(2) 残りの歴史公文書等について利用決定等をする期限

(第三者に対する意見書提出の機会の付与等)

第19条 利用請求に係る歴史公文書等に市及び利用請求者以外の者(以下この条において「第三者」という。)に関する情報が記録されているときは、市長は、利用決定等をするに当たって、当該情報に係る第三者に対し、利用請求に係る歴史公文書等の名称その他規則で定める事項を通知して、意見書を提出する機会を与えることができる。

2 市長は、第三者に関する情報が記録されている歴史公文書等の利用をさせようとする場合であって、当該情報が情報公開条例第6条第2号エ又は第3号ただし書に規定する情報に該当すると認めるときは、利用させる旨の決定に先立ち、当該第三者に対し、利用請求に係る歴史公文書等の名称その他規則で定める事項を書面により通知して、意見書を提出する機会を与えなければならない。ただし、当該第三者の所在が判明しない場合は、この限りでない。

3 市長は、前2項の規定により意見書を提出する機会を与えられた第三者が当該歴史公文書等を利用させることに反対の意思を表示した意見書を提出した場合において、当該歴史公文書等を利用させる旨の決定をするときは、その決定の日と利用させる日との間に少なくとも2週間を置かなければならない。この場合において、市長は、その決定後直ちに、当該意見書(第23条第2号において「反対意見書」という。)を提出した第三者に対し、利用させる旨の決定をした旨及びその理由並びに利用させる日を書面により通知しなければならない。

(利用の方法)

第20条 市長が歴史公文書等を利用させる場合は、文書又は図画については閲覧又は写しの交付により、電磁的記録についてはその種別、情報化の進展状況等を勘案して規則で定める方法により行う。ただし、閲覧の方法により歴史公文書等を利用させる場合にあっては、当該歴史公文書等の保存に支障を生ずるおそれがあると認めるときその他正当な理由があるときに限り、その写しを閲覧させる方法により、これを利用させることができる。

(費用負担)

第21条 歴史公文書等の写し等の交付に要する費用は、利用請求者の負担とする。ただし、市長が特別の理由があると認めるときは、その費用を減額し、又は免除することができる。

(審理員による審理手続規定の適用除外)

第22条 利用決定等又は利用請求に係る不作為に係る審査請求については、行政不服審査法(平成26年法律第68号)第9条第1項の規定は、適用しない。

(審議会への諮問)

第23条 利用決定等又は利用請求に係る不作為について審査請求があったときは、市長は、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、審議会に諮問しなければならない。

(1) 審査請求が不適法であり、却下する場合

(2) 裁決で、審査請求の全部を認容し、当該審査請求に係る歴史公文書等の全部を利用させることとする場合(当該歴史公文書等の利用について、反対意見書が提出されている場合を除く。)

(利用の促進)

第24条 市長は、歴史公文書等(第13条の規定により利用させることができるものに限る。)について、展示その他の方法により積極的に一般の利用に供するよう努めなければならない。

(実施機関による利用の特例)

第25条 第8条第1項又は第2項の規定により歴史公文書等を引き続き保存し、又は移管した実施機関が所掌事務を遂行するために必要であるとして当該歴史公文書等について利用請求をした場合には、第13条第1項第1号の規定は、適用しない。

(歴史公文書等の廃棄)

第26条 市長は、歴史公文書等として保存されている文書が重要でなくなったと認める場合には、当該文書を廃棄することができる。

2 市長は、前項の規定により歴史公文書等を廃棄しようとするときは、あらかじめ審議会の意見を聴かなければならない。

(保存及び利用の状況の公表)

第27条 市長は、歴史公文書等の保存及び利用の状況について、毎年度、その概要を公表しなければならない。

第4章 甲賀市公文書等管理審議会

(公文書等管理審議会の設置)

第28条 公文書等の管理を適正かつ効率的に行うため、審議会を置く。

2 審議会は、この条例の規定によりその権限に属させられた事項を処理するほか、実施機関の諮問に応じて公文書等の管理に関する重要事項について調査審議する。

(審議会の組織等)

第29条 審議会は、委員5人以内で組織する。

2 委員は、学識経験を有する者その他市長が適当と認める者のうちから市長が委嘱する。

3 委員の任期は、2年とする。ただし、委員が欠けた場合における補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。

4 委員は、再任されることができる。

5 委員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。

第5章 雑則

(出資法人等の文書の管理)

第30条 市が出資その他財政上の援助を行う法人であって市長が定めるものは、この条例の趣旨にのっとり、その保有する文書の適正な管理に関して必要な措置を講ずるよう努めるものとする。

2 指定管理者(地方自治法(昭和22年法律第67号)第244条の2第3項に規定する指定管理者をいう。)は、この条例の趣旨にのっとり、市が設置する公の施設(同法第244条第1項に規定する公の施設をいう。)の管理に関する文書の適正な管理に関して必要な措置を講ずるよう努めるものとする。

(報告の聴取等)

第31条 市長は、この条例の目的を達成する範囲内において必要があると認めるときは、行政文書の管理について、実施機関に対し、報告を求め、又は助言することができる。

(研修等の実施)

第32条 実施機関は、それぞれ、当該実施機関の職員に対し、行政文書の管理を適正かつ効果的に行うために必要な知識及び技能を習得させ、及び向上させるために研修その他必要な措置を講ずるものとする。

(委任)

第33条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

付 則

(施行期日)

1 この条例は、令和4年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行の日前に実施機関の職員が職務上作成し、又は取得した行政文書若しくは行政文書ファイル(以下「施行日前行政文書等」という。)について実施機関により定められた保存期間は、第5条第1項又は第3項の規定に基づき定められた保存期間とみなす。

3 施行日前行政文書等についての第7条第1項の適用については、「保存期間、保存期間の満了する日その他の必要な事項」とあるのは「保存期間その他の必要な事項」とする。

4 付則第2項の規定にかかわらず、この条例の施行の際現に実施機関が保存している行政文書のうち、保存期間が既に30年を経過しているものについては、当該実施機関が引き続き行政文書として保存する必要があると認めるものを除き、歴史公文書等とみなす。

(甲賀市情報公開条例の一部改正)

5 甲賀市情報公開条例(平成16年甲賀市条例第15号)の一部を次のように改正する。

〔次のよう〕略

(甲賀市個人情報保護条例の一部改正)

6 甲賀市個人情報保護条例(平成16年甲賀市条例第16号)の一部を次のように改正する。

〔次のよう〕略

甲賀市公文書等の管理に関する条例

令和3年7月5日 条例第10号

(令和4年4月1日施行)

体系情報
第4編 行政組織/第5章 文書・公印
沿革情報
令和3年7月5日 条例第10号