○甲賀市野洲川ダム管理規則

平成22年2月1日

規則第2号

第1章 総則

(趣旨)

第1条 この規則は、甲賀市野洲川基幹水利施設管理条例(平成16年甲賀市条例第146号。以下「条例」という。)に基づき、国営野洲川沿岸土地改良事業によって改修された野洲川ダム(以下「ダム」という。管理事務所、電気施設、通信施設その他の附帯施設を含む。以下同じ。)の維持、操作その他の管理について、必要な事項を定めるものとする。

(管理者の業務)

第2条 市長は、条例第6条の規定に基づき、ダム管理責任者(以下「管理責任者」という。)を置き、この規則の定めるところによりダムの管理を行うものとする。

2 管理責任者は、部下の職員を指揮監督して、法令及びこれに基づく命令並びにこの規則に定めるところにより、ダム及び貯水池の管理に関する事務を誠実に行わなければならない。

(異例の措置)

第3条 管理責任者は、この規則に定めない事項を措置しようとする場合は、あらかじめ市長の承認を得なければならない。ただし、非常事態の発生により緊急に措置を要するものについては、この限りでない。

2 管理責任者は、前項ただし書の規定により措置を行う場合は、事後速やかに市長に報告するとともに、その後の措置についての指示を受けなければならない。

第2章 貯水、取水又は放流に関する事項

第1節 ダムの水位及び貯水

(常時満水位)

第4条 ダムの常時満水位は、標高389.5メートルとし、自然越流による場合を除き、水位をこれより上昇させてはならない。

(最低水位)

第5条 ダムの最低水位は、標高366.0メートルとし、監査、補修その他特に必要とする場合を除き、水位をこれより低下させてはならない。

(水位の基準)

第6条 ダムの水位は、野洲川ダム貯水池水位観測所に設置された水位計の読みによるものとする。

(貯水)

第7条 管理責任者は、かんがい用水を確保するため、原則として毎年4月15日までにダムの貯水を満水位にするものとする。

第2節 取水

(かんがい期間)

第8条 毎年4月15日から9月30日までをかんがい期間とする。

(かんがい用水の取水)

第9条 管理責任者は、かんがい期間において、気象、水象及びかんがいの状況を考慮して受益地の必要な水量をダムから放流しなければならない。

2 管理責任者は、かんがい期間において異常渇水等によって必要な水量を取水することが困難な場合には、適切な措置をとらなければならない。

(取水口の所在)

第10条 かんがい用水を取水する各取水口の所在は、次に掲げるとおりとする。

(1) 第1本取水口兼注水用取水口(水口頭首工)

滋賀県甲賀市水口町新城字三木47番地先(野洲川右岸)

(2) 第1補助取水口(宇川揚水機)

滋賀県甲賀市水口町北内貴字上川原753番の24地先(野洲川左岸)

(3) 第2補助取水口(酒人揚水機)

滋賀県甲賀市水口町宇田字下頓1101番地先(野洲川右岸)

(4) 第3補助取水口(花園揚水機)

滋賀県湖南市朝国字川原408番の14地先(野洲川右岸)

(5) 第4補助取水口(夏見揚水機)

滋賀県湖南市吉永字上川原13番地先(野洲川左岸)

(6) 第5補助取水口(柑子袋揚水機)

滋賀県湖南市平松字西川原2番の3地先(野洲川左岸)

(7) 第2本取水口(石部頭首工)

滋賀県湖南市石部北4丁目2193番の1地先(野洲川左岸)

(8) 第6補助取水口(守山第1揚水機)

滋賀県守山市立入町川原460番地先(野洲川左岸)

(9) 第3本取水口(石部頭首工)

滋賀県湖南市菩提寺字平尾2111番の68地先(野洲川右岸)

(10) 注水口(思川注水口)

滋賀県甲賀市水口町下山字大沢850番地先(思川左岸)

(計画取水量)

第11条 かんがい用水のためのダムからの放流量は、下流各地点における時期別の取水量からそれぞれの取水地点における河川の自然流量を控除した量とし、次に掲げる水量を基準とする。ただし、第3本取水口における代かき期毎秒2.425立方メートル及び普通期毎秒2.382立方メートルの取水ができない場合に限り、その不足量については、県営かんがい排水事業野洲川地区から補給を受けることができる。

期間

区分

かんがい期

非かんがい期

年間総取水量

代かき期

普通期

4月25日から5月1日まで

5月2日から9月20日まで

9月21日から翌年の4月24日まで

第1本取水口兼注水用取水口

5.751m3/s

5.388m3/s

1.421m3/s

74,490千m3(注水用、第1~第5補助取水口を含む)

内訳

本取水口

5.746m3/s

5.141m3/s

1.247m3/s

注水口

0.358m3/s

0.247m3/s

0.174m3/s

期間

区分

かんがい期

非かんがい期

年間総取水量

代かき期

普通期

4月25日から4月29日まで

4月30日から9月20日まで

9月21日から翌年の4月24日まで

41,140千m3(第6補助取水口を含む)

第2本取水口

3.642m3/s

2.357m3/s

1.033m3/s

期間


区分

かんがい期

非かんがい期

年間総取水量

代かき期

普通期

普通期

4月21日から4月29日まで

4月30日から8月31日まで

9月1日から9月30日まで

10月1日から翌年の4月20日まで

38,590千m3

第3本取水口

2.425m3/s

2.343m3/s

1.094m3/s

0.999m3/s

期間

区分

かんがい期

4月25日から9月20日

第1補助取水口

0.487m3/s

第2補助取水口

0.278m3/s

第3補助取水口

0.276m3/s

第4補助取水口

0.598m3/s

第5補助取水口

0.325m3/s

第6補助取水口

0.100m3/s

第3節 放流

(放流の制限)

第12条 ダムに貯留された水は、取水のための放流のほか次の各号のいずれかに該当する場合に限り放流するものとする。

(1) 水位が満水位を超えるとき。

(2) 第18条の規定により点検整備を行う必要があるとき。

(3) 第22条の規定により、空き容量の確保に努めるとき。

(4) 前3号に掲げるもののほか、特にやむを得ない理由により必要があるとき。

(放流量)

第13条 放流ゲートを使用してダムから放流を行う場合の放流量は、洪水等の緊急の場合を除き毎秒10.3立方メートルを超えてはならない。

2 洪水等とは、貯水池への流入量が毎秒125立方メートルを超える出水をいう。

(放流の通知)

第14条 管理責任者は、洪水吐(自由越流式)からの放流(当該放流の中途における放流量の著しい増加で、これによって下流に危害が生ずるおそれがあるものを含む。以下次条において「ダム放流」という。)の開始の少なくとも1時間前に、別表第1(一)欄に定めるところにより通知を行うものとする。

(放流の際の一般に周知させるための措置)

第15条 ダム放流を一般に周知させるための警報活動は、ダム地点から宮下橋まで(貯水池からの最大流量が毎秒125立方メートルを超えるときは、ダム地点から青土ダム堤体天端まで)の野洲川の区間について行うものとする。

2 ダム放流の警告は、別表第2に掲げるサイレン及び拡声装置並びに警報車の拡声機によりそれぞれ次に掲げる期間に行うものとする。

(1) ダム地点に設置されたサイレン及び拡声装置による警告にあっては、ダム放流の開始約10分前から約3分間

(2) ダム地点以外の地点に設置されたサイレン及び拡声装置による警告にあっては、ダム放流により当該地点における野洲川の水位の上昇が開始されると認められる時の約10分前から約3分間

(3) 警報車の拡声機による警告にあっては、前項の区間に含まれる各地点について、ダム放流により当該地点における野洲川の水位の上昇が開始されると認められる時の約15分前までの期間

第3章 ゲートの操作

(取水ゲートの操作)

第16条 取水ゲートは、取水の必要に応じて開扉するものとし、原則として貯水面に最も近い深度にあるゲートにより取水するように操作するものとする。

2 第18条の規定による取水ゲートの点検整備は、原則としてかんがい期間以外の期間に行うものとする。

(放流ゲートの操作)

第17条 管理責任者は、次の各号のいずれかに該当する場合には、放流ゲートを操作するものとする。

(1) 河川にかんがい用水を補給するとき。

(2) 堤体等を監査し、又は補修するため、貯水位を低下させる必要があるとき。

(3) 堆積土砂の掃流を行うとき。

(4) 次条の規定により放流ゲートの点検整備を行うとき。

(5) 前各号に掲げるもののほか、やむを得ない理由により、貯水位を低下させる必要があるとき。

第4章 点検及び整備に関する事項

(点検及び整備)

第18条 管理責任者は、ダム及び貯水池並びにこれらの管理上必要な機械、器具及び資材を、定期及び時宜に点検及び整備を行うことにより、常時良好な状態に維持しなければならない。特に、洪水、暴風雨、地震その他これらに類する異常な現象で、その影響がダム又は貯水池に及ぶものが発生した場合は、その発生後速やかに、ダム及び貯水池の点検(貯水池附近の土地の形状の変化の観測及びダムに係る地山からにじみ出る水の量と貯水位との関係の検討を含む。)を行い、ダム又は貯水池に関する異常な状態が早期に発見されるようにしなければならない。

(ダム及びその周辺の監視)

第19条 管理責任者は、ダム及びその周辺について常に監視を行い、その維持及び保全に支障を及ぼす行為の取締り並びに危険防止に努めなければならない。

第5章 緊急事態における措置に関する事項

第1節 洪水

(第1洪水警戒体制)

第20条 管理責任者は、次の各号のいずれかに該当する場合は、第1洪水警戒体制をとらなければならない。

(1) ダムに係る直接集水地域である滋賀県南部甲賀区域に彦根地方気象台が次のいずれかの注意報を発表したとき。

 大雨注意報

 洪水注意報

(2) 降雨の状況から洪水が発生するおそれがあると認められたとき。

(3) 滋賀県の地域防災計画による警戒1号体制のとき。ただし、大雪及び暴風雪警報のみのときを除く。

(4) ダム地点の流入量が毎秒50立方メートル以上で、貯水位が19.5メートル(標高385.5メートル)以下のとき。

(5) 野洲川ダム流域平均雨量が累積30ミリメートル以上に達することが予想される場合で、貯水位が21メートル(標高387.0メートル)以上のとき。

(6) 台風が東経128から140度の間で北緯26度以北に存在するとき。

(第2洪水警戒体制)

第21条 管理責任者は、次の各号のいずれかに該当する場合は、第2洪水警戒体制をとらなければならない。

(1) ダムに係る直接集水地域である滋賀県南部甲賀区域に彦根地方気象台が次のいずれかの警報を発表したとき。

 大雨警報

 洪水警報

(2) 降雨の状況から洪水が発生するおそれがあると認められたとき。

(3) 滋賀県の地域防災計画による警戒2号体制のとき。ただし、暴風警報のみのとき、又は管理責任者が降雨の状況から第1洪水警戒体制が適当と認めたときを除く。

(4) ダム地点の流入量が毎秒50立方メートル以上で、貯水位が19.5メートル(標高385.5メートル)を超えたとき。

(5) 野洲川ダム流域平均雨量が、累積50ミリメートル以上に達することが予想される場合で、貯水位が21メートル(標高387.0メートル)以上のとき。

(6) 台風が東経130から140度の間で北緯28度以北に存在するとき。

(洪水警戒時の前における措置)

第22条 管理責任者は、水害が予想される際には、市長が別に定める基準により、貯水位を低下させ、空き容量の確保に努めるものとする。

(洪水警戒体制の解除)

第23条 管理責任者は、気象及び水象の状況により洪水警戒の必要がなくなったと認めた場合は、堤体等の異状の有無を点検し、異状を認めた場合は速やかに必要な措置をとり、その後に洪水警戒体制を解除するものとする。

第2節 かんばつ

(かんばつ時における措置)

第24条 管理責任者は、ダムの貯水状況及び長期にわたる降雨量の予報等を勘案して、かんばつのおそれがあると認めた場合は、市長の意見を聞いて、取水に関する節水計画を立て、これにより放流を行い、著しい用水不足を生じないよう努めなければならない。

第6章 観測及び調査に関する事項

(気象及び水象の観測)

第25条 管理責任者は、気象及び水象について、次に掲げる事項を定期的に観測しなければならない。

(1) 気象関係 天気、気温、風速及び方向、気圧、降雨量、積雪量等

(2) 水象関係 水位、流入量、放流量、取水量及び水温

(ダムの堆砂状況の調査)

第26条 管理責任者は、少なくとも3年に1回は、ダムの堆砂状況を調査しなければならない。

(堤体の調査)

第27条 管理責任者は、堤体に設置された測定機器により、堤体の温度及び変位(移動量)、揚圧力、漏水量等について別表第3に定める頻度及び方法で調査又は観測を行わなければならない。

(管理日誌)

第28条 管理責任者は、ダム管理日誌を備え、次に掲げる事項について記録しなければならない。

(1) 前3条の規定による観測及び調査の結果

(2) ダムの状況及び点検整備に関する事項

(3) 緊急時における措置に関する事項

(4) ゲートの操作を行ったときは、操作の理由、操作の時刻、放流量その他特記すべき事項

(5) 前各号に掲げるもののほか、ダムの管理に関する事項

2 管理責任者は、毎月10日までに前月分の管理日誌を取りまとめ、市長に提出し、その内容を報告しなければならない。

付 則

(施行期日)

1 この規則は、平成22年4月1日から施行する。

(甲賀市野洲川ダム基幹水利施設管理規則の廃止)

2 甲賀市野洲川ダム基幹水利施設管理規則(平成16年甲賀市規則第127号)は、廃止する。

付 則(平成23年規則第23号)

この規則は、平成23年4月1日から施行する。

付 則(令和3年規則第8号)

この規則は、令和3年4月1日から施行する。

別表第1(第14条関係)

 

通知の相手方

通知の方法

摘要

名称

担当機関の名称

(一)

滋賀県知事

甲賀土木事務所河川砂防課

加入電話

貯水池からの放流量125m3/s以上のとき

滋賀県知事

青土ダム管理事務所

加入電話

 

滋賀県甲賀警察署長

地域課

加入電話


甲賀広域行政組合消防本部長

通信指令課

加入電話


甲賀市長

危機管理課

農村整備課

加入電話


(二)

近畿地方整備局長

琵琶湖河川事務所管理課

加入電話

貯水池からの放流量125m3/s以上のとき

別表第2(第15条関係)

警報局の名称

警報局の位置

警報局の構造又は能力

摘要

1号警報局(管理所地点)

滋賀県甲賀市土山町大河原字恋南862番地

サイレン0.75kw×1基

拡声装置 50w×2基

有線

2号警報局(かもしか荘)

滋賀県甲賀市土山町大河原字恋南1121番地

サイレン0.75kw×1基

拡声装置 50W×4基

無線

3号警報局(八丈岩)

滋賀県甲賀市土山町鮎河字大谷817番地2

サイレン0.75kw×1基

拡声装置 50W×4基

無線

3号警報局延長スピーカー

滋賀県甲賀市土山町大河原字恋南720番地2

拡声装置 50w×2基

有線

4号警報局(上鮎河)

滋賀県甲賀市土山町鮎河字モタレ2826番地

サイレン0.75kw×1基

拡声装置

50W×2基

100w×2基

無線

5号警報局(中鮎河)

滋賀県甲賀市土山町鮎河字モタレ1238番地8

サイレン0.75kw×1基

拡声装置 50w×2基

無線

6号警報局(下鮎河)

滋賀県甲賀市土山町鮎河字大野2702番地2

サイレン0.75kw×1基

拡声装置 50w×4基

無線

警報車

ダムサイトより青土ダム堤体天端

走りながら拡声機及びサイレンによる

 

別表第3(第27条関係)

計測・観測項目

測定計器数

測定頻度

計測区分

計測方法

区分

項目

詳細項目

挙動

関係

漏水量

漏水量(三角堰漏水量)

 

2

1回/hr

自動

三角堰の越流水深を圧力式水位計により計測

基礎排水孔漏水量

 

31

2回/hr

手動

メスシリンダーにより計測

左右岸地山地下水位(左岸:1・右岸3)

 

4

1回/hr

自動

圧力式水位計により計測

揚圧力

間隙水圧

 

4

1回/hr

自動

間隙水圧計により計測

基礎排水孔揚圧力

 

10(31)

1回/hr

手動

測定孔を閉塞し、閉塞後最低3時間後に計測

変位

プラムライン

 

1

1回/hr

自動

プラムラインにより計測

気象水象関係

気象

天候

 

1

1回/hr

手動

目視により観測

雨量

 

5

1回/hr

自動

雨量計により計測

積雪深

 

1

1回/hr

自動

積雪計により計測

気温

 

1

1回/hr

自動

気温計により計測

湿度

 

1

1回/hr

自動

湿度計により計測

水象

貯水位

 

1

1回/hr

自動

圧力式水位計により計測

上流河川水位

 

2

1回/hr

自動

圧力式水位計により計測

下流河川水位

 

1

1回/hr

自動

圧力式水位計により計測

流入量

 

1

1回/hr

自動演算

貯水位・放流量・取水量により自動演算

放流量

ゲート放流量

1

1回/hr

自動

超音波式流量計により計測

洪水吐放流量

1

1回/hr

自動演算

貯水位より自動演算

その他

堆砂量

 

1回/3年

横断測量により実施

地震

 

2

随時

自動

地震計により随時計測

甲賀市野洲川ダム管理規則

平成22年2月1日 規則第2号

(令和3年4月1日施行)

体系情報
第10編 産業経済/第1章
沿革情報
平成22年2月1日 規則第2号
平成23年4月1日 規則第23号
令和3年3月22日 規則第8号