○甲賀市パブリック・コメント手続実施要綱

平成18年1月31日

告示第1号

(目的)

第1条 この告示は、パブリック・コメント手続に関して必要な事項を定めることにより、市民の市政への参画の促進を図り、もって公正で開かれた市政の推進に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この告示において「パブリック・コメント手続」とは、市の基本的な政策又は制度(以下「政策等」という。)の策定をする過程において、当該政策等の案を公表し、広く市民等からの意見及び情報(以下「意見等」という。)の提出を受け、その意見等を考慮して意思決定を行うとともに、提出された意見等に対する考え方を公表する一連の手続をいう。

2 この告示において「実施機関」とは、市長、教育委員会、選挙管理委員会、監査委員、公平委員会、農業委員会及び固定資産評価審査委員会をいう。

3 この告示において「市民等」とは、市内に住所を有する者のほか、パブリック・コメント手続の対象となる政策等に関し、意見等を提出する意思を有する個人及び法人その他の団体をいう。

(対象)

第3条 パブリック・コメント手続の対象となる政策等は、次に掲げるとおりとする。

(1) 市の施策に関する基本的な計画の決定又は変更

(2) 次に掲げる条例の制定又は改廃に係る案の策定

 市の基本的な制度を定める条例

 市民等に義務を課し、又は権利を制限する条例(金銭の徴収に関する条項を除く。)

(3) 市の基本的な方向性を定める憲章、宣言等の策定又は改廃

2 前項に規定する政策等のほか、第1条の目的に照らし、実施機関がパブリック・コメント手続によることが望ましいと認めるときは、当該手続を実施することができる。

3 第1項に規定する政策等の策定が次に掲げる事由に該当するときは、パブリック・コメント手続を実施しないことができる。

(1) 政策等の策定が迅速又は緊急を要するとき。

(2) 政策等の策定等の内容が軽微なものであるとき。

(3) 政策等の策定等の内容が実施機関の裁量の余地がないと認められるとき。

(4) 地方自治法(昭和22年法律第67号)第74条第1項の規定による直接請求により議会に付議するとき。

(政策等の案の公表)

第4条 実施機関は、政策等の策定をしようとするときは、当該政策等の策定の意思の決定前に相当の期間を設けて、政策等の案を公表するものとする。

2 前項の規定により政策等の案の公表をするときは、併せて次に掲げる資料を公表するものとする。

(1) 政策等の案を作成した趣旨及び目的並びに背景等

(2) 政策等の案の概要及び立案の際の考え方並びに論点

(3) 市民等が政策等の案の理解に資するための関係資料

3 前2項の規定による公表は、実施機関が指定する場所での閲覧及び市のホームページへの掲載等により行うものとする。

(手続の周知)

第5条 実施機関は、前条の規定により政策等の案の公表を開始する日前に、次に掲げる事項を広報紙及びホームページへの掲載等その他適宜の方法により、当該パブリック・コメント手続の実施について周知するものとする。

(1) 政策等の案の名称

(2) 政策等の案の公表の時期及び方法

(3) 政策等の案に対する意見の提出期間及び方法

(意見等の提出)

第6条 実施機関は、政策等の案の公表の日から30日以上の期間を設けて政策等の案についての意見等の提出を受けるものとする。

2 実施機関は、前項の意見等の提出期間について、やむを得ない理由があるときは、政策等の案の公表の際に当該理由を付して、30日までとすることができる。

3 意見等の提出の方法は、実施機関への書面の持参、郵便、電子メール等その他実施機関が指定する方法により行うものとする。

4 意見等を提出しようとする市民等は、住所及び氏名(法人その他の団体にあっては、名称、事務所又は事業所の所在地及び代表者の氏名)を明らかにしなければならない。

(提出意見等の考慮)

第7条 実施機関は、前条の規定により提出された意見等を十分に考慮して、政策等の策定の意思決定を行うものとする。

2 実施機関は、政策等の策定の意思決定を行ったときは、提出された意見等の概要及び提出された意見等に対する実施機関の考え方を公表しなければならない。

3 実施機関は、提出された意見等を考慮して政策等の案を修正して意思決定を行ったときは、その修正内容及び理由を公表しなければならない。

4 前2項の規定による公表の方法については、第4条第3項の規定を準用する。

(個人情報保護等)

第8条 政策等の案等及び提出された意見等の公表については、個人情報の保護に関し必要な措置を講じるとともに、甲賀市情報公開条例(平成16年甲賀市条例第15号)第6条に規定する非公開情報に該当するものを除いて公表するものとする。

(意思決定過程の特例)

第9条 実施機関は、地方自治法第138条の4第3項の規定に基づき設置する審議会その他の附属機関及び実施機関が設置するこれに準ずる機関が、第4条から第7条までの規定に準じた手続を経て策定した報告、答申等に基づき、政策等の策定を行うときは、パブリック・コメント手続を行わず政策等の策定の意思決定をすることができる。

(パブリック・コメントの再実施)

第10条 政策等の案について、この告示に定める手続を終了し、意思決定を行うまでに相当の期間を経過した場合、又は政策等の背景の変化等により当初の政策等の案を変更する必要が生じた場合には、再度パブリック・コメント手続を行わなければならない。

(その他)

第11条 この告示に定めるもののほか、パブリック・コメント手続の実施について必要な事項は、市長が別に定める。

この告示は、平成18年2月1日から施行する。

甲賀市パブリック・コメント手続実施要綱

平成18年1月31日 告示第1号

(平成18年2月1日施行)