甲賀市では、豊かな歴史文化を明らかにし、それを市民が共有し、これからのまちづくりに活用できる情報を提供することを目的とし、あわせてふるさと意識と郷土愛の醸成を願い平成17(2005)年度より『甲賀市史』の編さんを始め、平成28(2016)年12月に第8巻「甲賀市事典」を刊行して完結。好評販売中です。
『甲賀市史』各巻の概要
編集委員長 木村 至宏(成安造形大学名誉教授)
【通史編】
第1巻 古代の甲賀(平成19(2007)年刊) 編集委員 井上満郎(京都産業大学名誉教授)
甲賀の地理・自然と、縄文時代から平安時代の院政期までが対象です。古琵琶湖層群に代表される市域の地質や自然、古墳時代を中心とした代表的遺跡。古代豪族、壬申の乱、古代東海道の変遷、紫香楽宮、そして豊かな仏教文化を紹介します。 〈本文559頁・付図「甲賀市地質図」〉
第2巻 甲賀衆の中世(平成24(2012)年刊) 編集委員 川嶋將生(立命館大学名誉教授)
鎌倉時代から戦国時代末期までが対象です。荘園の開発、南北朝の争乱、台頭する甲賀武士の活躍を詳しく叙述しています。また飯道山を拠点とした修験道や、信楽焼の成立など、もっとも「甲賀らしさ」にあふれた時代を紹介します。〈本文510頁・ブックレット「中世甲賀を歩く」
第3巻 道・町・村の江戸時代(平成26(2014)年刊)
編集委員 水本邦彦(京都府立大学名誉教授)
天正13年の「甲賀ゆれ」から明治維新までが対象です。秀吉の命による水口岡山城の築城、徳川の覇と東海道の整備、土山・水口両宿の成立と町の繁栄、水口藩や多羅尾氏など領主の支配と変遷、村や町の運営、「天保一揆」、地域文化の成立と展開、地場産業の成立などを紹介します。現在に直接つながる近世社会を描きます。〈本文626頁・付図「東海道水口駅町絵図」〉
第4巻 明日の甲賀への歩み〈平成27(2015)年刊〉 編集委員 向井啓二(種智院大学教授)
廃藩置県から甲賀市の成立まで地方行政の変化を柱に、特色ある産業経済の発展、交通の近代化、教育文化の発展を時代を追って描写。また戦争の時代や戦後の発展など、甲賀市の発足に至る地域社会の変貌を描きます。〈本文620頁・付図「甲賀市学校変遷図」〉
【分野編】
第5巻 信楽焼・考古・美術工芸(平成25(2013)年刊) 編集委員 木村至宏(成安造形大学名誉教授)
世界的にもその名が知られる信楽焼と甲賀の諸窯。紫香楽宮跡、植遺跡、泉古墳群など著名遺跡。仏教美術の推移を豊富な資料によって詳しく紹介します。〈本文549頁・付図「甲賀の古像」〉
第6巻 民俗・建築・石造文化財(平成21(2009)年刊)
編集委員 木村至宏(成安造形大学名誉教授)
オコナイや太鼓踊り、歴史を映す郷祭りなどの豊かな祭礼行事。暮らしと生業の推移。多数の古建築や近代化遺産。全国有数の質と量を誇る中世石造文化財を多数の実測図を付して紹介します。とくに民俗研究や石造美術研究のよき手引きとなっています。〈本文626頁・付図「多羅尾滝の脇磨崖石仏群寸法図」〉
第7巻 甲賀の城(平成22(2010)年刊) 編集委員 川嶋將生(立命館大学名誉教授)
全国的にも知られる「甲賀の城」。甲賀市域の城跡のうち戦国時代から江戸時代に築かれた城・館・陣屋総数180を5年の歳月をかけて現地調査。すべての城の縄張図を付した「甲賀の城」の決定版。全国城郭ファン必携の一冊。〈本文516頁・ブックレット「甲賀戦国の城を歩く」〉
第8巻 甲賀市事典(平成28(2016)年刊) 編集委員 木村至宏(成安造形大学名誉教授)
12年間にわたる編さん事業の成果を、より身近なものとしていただくための巻。市内全域の大字の歴史がわかる「地域編」、主要なことがらや人物、自然などについて約100項目を立項し解説した「事項編」、歴代表や年表、文化財一覧など、甲賀市の基本的情報をまとめた「年表便覧編」の三部で構成されています。甲賀市の歴史文化を知るための手引きとして活用してください。(本文572頁)
『甲賀市史』の購入方法
各巻 1冊 3,500円(送料別)
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甲賀市史編纂叢書
甲賀市史編纂叢書は、甲賀市史の編さんを進めるなかで得られた重要な歴史資料について、とくに一冊の冊子にとりまとめたものです。販売可能なものもありますので、歴史文化財課へお問い合わせください。
各冊の概要はこちらをご覧ください → 甲賀市史編纂叢書のごあんない